『インサイド・ヘッド2』は、前作の『インサイド・ヘッド』から2年後の物語。
11歳から13歳に成長した少女ライリーが、感情をうまくコントロールできない思春期に突入します。
新しい感情が登場した意味は?
子どもの頃から、ライリーを見守ってきた感情たちの変化は?
この記事では、『インサイド・ヘッド2』が伝えたいことをネタバレありで考察いたします!
以下は映画『インサイド・ヘッド2』の内容に関するネタバレを含みます。
映画を鑑賞してからお読みください。
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『インサイド・ヘッド2』伝えたいことを考察!新しい感情の名前
『インサイド・ヘッド2』には、新しい感情が4つ登場します。
新しい感情の名前は次のとおりです。
新しい感情の名前 | 吹替え声優 | 特徴 |
---|---|---|
💦シンパイ | 多部未華子 | 最悪の未来を予測してせっせと準備。 石橋を叩いて壊すタイプ。 |
✨️イイナー | 花澤香菜 | 目がキラキラ。 小さな体を背伸びして、いつも周りの人を羨んでる。 |
🌀ハズカシ | 村上 (マヂカルラブリー) | いつもモジモジ。 恥ずかしいとフードで顔を隠す。 |
📱ダリィ | 坂本真綾 | 無気力の権化。 スマホでダルい感情を操作する。 |
ライリーを子どもの頃から見守ってきた感情は、ヨロコビ・カナシミ・イカリ・ビビリ・ムカムカの5つ。
新しい感情の名前 | 吹替え声優 | 特徴 |
---|---|---|
🟡ヨロコビ | 1:竹内結子 2:小清水亜美 | ポジティブな陽キャ。 でもたまに前向き過ぎて空回りすることも。 |
🔵カナシミ | 大竹しのぶ | ネガティブな陰キャ。 ライリーの悲しい気持ちにそっと寄り添う。 |
🔴イカリ | 浦山迅 | 闘争心のかたまり。 怒ると頭が燃え、暴走を周りの感情から止められる。 |
🟣ビビリ | 落合弘治 | いつも怯えている怖がり。 危機察知能力は随一だが、やりすぎな面も。 |
🟢ムカムカ | 小松由佳 | 嫌いなものは断固拒否。 ちょっと毒舌。 |
総勢9つの感情は、ハチャメチャに大騒ぎ!
これが感情の複雑化、思春期特有のコントロールできない感情の嵐なんですね。
『インサイド・ヘッド2』伝えたいことを考察!ライリーとともに感情も成長した
『インサイド・ヘッド2』では、幼少期からライリーを見守ってきた感情たちが、自身の特性でない行動を起こすことが度々ありました。
たとえば…
- いつも前向きでいることの辛さを訴えるヨロコビ
- ライリーを救うため勇敢な行動をとるカナシミ
- 「相手チームに花を贈る」という優しい提案をするイカリ
- パラシュートでみんなを助けた頼りになるビビリ
- 嫌いなブロッコリーに乗るムカムカ
前作の『インサイ・ドヘッド』では、ライリーの家出を促すイカリをビビリとムカムカが止められず、流されてしまう一面がありました。
しかし今作の『インサイド・ヘッド2』では、感情同士が協力し、最善の道を模索しています。
ではなぜ自身の特性でない行動ができるようになったのか、それはライリーが成長したから。
前作の『インサイド・ヘッド』で、喜びと悲しみは表裏一体、悲しい経験があるから喜びに繋がることを感情たちは学びました。
11歳から13歳に成長したライリーは、2年の間にたくさんの経験をし、喜怒哀楽を感じているはず。
このたくさんの経験こそが豊かな感情を形成している、つまり既存キャラクターの成長にも繋がっていると考察できます。
前作で登場が少なかったイカリ・ビビリ・ムカムカの活躍シーンが今作多かったのは、ライリーの成長が関わっていたんですね!
ムカムカがゲームのヒーローランスにうっとりしたのは、ライリーがランス推しである証拠!
『インサイド・ヘッド2』伝えたいことを考察!新しい感情が登場した意味
『インサイド・ヘッド』から2年経ち、それぞれが成長したライリーの感情たち。
そんななか始まった『インサイド・ヘッド2』では、嫌な思い出のボールは蚊帳の外、良い思い出のボールだけで作られた花が咲いています。
そこに思春期ランプが点灯し、シンパイ・イイナー・ハズカシ・ダリィが登場しました。
では思春期を表す感情が、この4つである意味はなぜでしょうか?
それは、すべて「他人との関わりで生じる負の感情であるから」と考察します。
- 将来への不安感
- 他人への嫉妬心
- 周りの視線による羞恥心
- やるべきことへの倦怠感
この4つの感情は、すべて他者との関わりから生じるネガティブな気持ちです。
だからネガティブな感情のカナシミも司令塔に戻れたんだ!
良い思い出だけで大切に育てられたライリーが、急に現れたネガティブな感情に支配されたら、パニックにもなりますよね。
しかも幼少期からいた感情たちはビンの中。
文字通り「感情に蓋をされた」状態で、相手に合わせて自分らしさを封印してしまいます。
シンパイの思い出ボールだけで作られた新しい花は、「私は全然ダメ」というネガティブな感情しかありませんでした。
『インサイド・ヘッド2』が伝えたいことは陰と陰の共存
『インサイド・ヘッド2』が伝えたかったことは、ポジティブとネガティブの共存。
物語の最後、蚊帳の外に追いやられたネガティブな思い出ボールが花の形成に加わり、9つの感情が抱きしめることで新たな花が咲きました。
新しく咲いたのは、陽も陰もある複雑な花。
一見いびつな形ですが、この花が咲いたあと、ライリーはヨロコビを呼んでホッケーを楽しむことができました。
ポジティブとネガティブ、人間にはこの両方の気持ちが必要。
後ろ向きな考えや嫌な思い出も、自分を作るうえで大切な感情であって、無駄なものは何一つ無いのです。
『インサイド・ヘッド2』伝えたいことを考察:まとめ
『インサイド・ヘッド2』の監督ケルシー・マンは、この映画のテーマは自己受容だと発言しています。
「自分自身を受け入れ、どんな自分も愛すること、愛されるために完璧である必要はない」と伝えているのです。
SNSを見ていると、「キラキラしてイイナー」、「ダリィからずっと見ちゃう」と、ネガティブな感情に支配されることもあると思います。
ですが私はわたし。
「私はライリーが大好き!」とヨロコビが言うように、感情たちは自分の一番の味方。
他人への嫉妬や羞恥心を原動力に変え、自分らしさを失わずヨロコビの多い暮らしを目指したいです。
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