『猿の惑星:聖戦記』から300年後の世界を描いた映画『猿の惑星/キングダム』は2024年5月10日より劇場公開されました
見放題配信は2024年8月2日(金)より、Disney+(ディズニープラス)にて開始されました!
VFXの進化にも驚いたけど、人間の恐ろしさにもビックリ!
新たな映画シリーズの幕開けとなる今作について、ネタバレありで考察いたします。
以下は映画『猿の惑星/キングダム』の内容に関するネタバレを含みます。
映画を鑑賞してからお読みください。
『猿の惑星/キングダム』のキャラクターを比較したネタバレ考察
『猿の惑星/キングダム』では、主人公のノアとヴィランのプロキシマス・シーザーの性格・特性にさまざまな違いがあり、考えさせられました。
以下、二匹の比較をネタバレ考察いたします。
キャラ比較考察1:共存関係のリーダー vs 上下関係の暴君
ノアはやんちゃな若者ですが、ラストに避難を指示してイーグル族を統率するなど、父親譲りのリーダー性を秘めていると考察できます。
ラストも歌によってワシを含めたイーグル族全体をまとめ、帝国の崩壊へと導きました。
一方プロキシマス・シーザーは、”私の国”と自分がトップであることに意味を見出す独裁者。
巧みな演説で猿たちを服従させ、帝国の繁栄に力を注ぎます。
どちらも部族のトップに立つキャラクターですが、その違いは独占欲。
ノアはワシの卵を1つ残すなど他者との共存を大切にしますが、プロキシマス・シーザーは上下関係で他者を服従させると考察できます。
ノアはオラウータンのラカから「分け与えることの大切さ」を教えてもらっていたね!
キャラ比較考察2:働き者な理系 vs 働かせる文系
ノアは壊れた干物台を修理するなど、手先が器用なことを活かして進んで働くキャラクター。
その器用さを活かし、帝国軍が放棄したビリビリ棒の電気系統も修理しました。
メイが作った爆破装置に興味を示すなど、化学にも強い頭脳派だと考察できます。
一方プロキシマス・シーザーは、猿たちに扉を引っ張らせてシェルターの破壊を試みることから、部下を働かせるパワー系だと考察できます。
人間のトレヴェイサンからローマ史を習うなど歴史に興味があり、帝国の繁栄に人類の栄枯盛衰を参考にしています。
『猿の惑星』シリーズのVFXも、デジタル技術の進化があってこその映像美。
術の発展のためには、過去を振り返るより目の前の問題を解決し、手先を動かすことが大切なのかもしれません。
思考停止したとレヴェイサンも、AIが進化した現代の人間みたいでなんと哀れ…
『猿の惑星/キングダム』で猿同士の会話から感じたネタバレ考察
ノアが暮らすイーグル族と、プロキシマス・シーザーが築いた帝国軍の最大の違いは語彙力。
プロキシマス・シーザーは、人間のトレヴェイサンに「なにか面白い話をしてくれよ」と言っていました。
トレヴェイサンはスラングを使い、偉人の哀れなエピソードを面白おかしく話していたと考察できます。
そのような会話は、周囲にも広まります。
事実ノアとメイが帝国に着いたとき、帝国軍は「よく来たなひよっこ」と他者を見下す言葉遣いをしました。
一方ノアが暮らすイーグル族では、会話のなかに下品な言葉が出てきません。
それが人間のメイとの関わりで、”Shit”という単語を覚えてしまいました。
メイと関わったノアは、吸収した知識や言葉をイーグル族に伝えるでしょう。
プロキシマス・シーザーが人間との関わりでヴィランに進化したことを考えると、ノアの進化が人間にとって脅威になることが暗示されているように感じました。
イーグル族はこれから失敗するたびにクソッ!て言っちゃうね。
『猿の惑星/キングダム』ネタバレ考察:ポストクレジットで感じた希望
クレジットシーンのラスト(ポストクレジット)では、真っ黒な画面のなか誰かの鳴き声だけが響いて映画が終わりました。
ラストに聞こえた鳴き声は、川に流されたラカではないかと考察できます。
ラカは慈悲の心を大切にするオラウータンです。
メイがノアとの別れで銃を隠し持つラストは、すでに人間が猿に脅威を感じていることがわかるシーン。
人間と猿が共存するためには、ラカのように知恵と道徳を兼ね備えた存在が必要なのです。
ラカの復活に期待!
『猿の惑星/キングダム』ネタバレ考察まとめ
『猿の惑星/キングダム』は猿同士の争いがメインで、人間は直接的な戦いがありませんでした。
しかし人間との関わりの有無によって、猿の善悪が描かれています。
今作でメイと関わったノアは、人間からみると悪に進化すると考察できます。
どのように人間を絶望の底に落とすのか、次回作に期待です!